一般社団法人らしえる

「誰も遠くに行って欲しくない」

皆様、こんにちは!らしえるの代表、伊藤雄一です。

らしえるでは、主に余暇に関する支援を提供しております。

しかしそれ以外に、らしえるをお使いの、主に成人の利用者様に対し、グループホームなどの入居先を紹介する事を実施しています。

らしえるのサービスというのは、利用者様の余暇の部分になりますが、その方の日常の生活を把握していなければ、良質なサービスの提供が出来ません。

結果、その方の通所先や入居先の事業所ともつながれる、といった特徴があります。

そして、らしえるがお付き合いさせていただいている事業所様は、どちらもみな立派な事業所様と思っています。ですから、らしえる自体は入居のサービスがありませんが、この先どこに入居したらいいのだろう?とお悩みのご家族に寄り添い、知り合いの事業所を紹介する、という事を行っている訳です。

これまで地道にその活動を続けていましたが、ついにおひとりの方が、らしえると取引のあるグループホームに入居出来ました。

このブログを書いている今、既に入居後ふた月が経過し、いろいろな事がありながらも、継続出来ているご様子です。

実際に、障がいをお持ちの方のご家族ならわかると思いますが、利用者さんの特にお母様は、我が子が自分の家から出るという事についての決断が、なかなか出来ないものです。

しかしながら、我々は余暇という側面ではありますが、その方に関わっています。それも昨日今日ではなく、何年も関わっている方も多数いらっしゃいます。

このように、本人をよく知っている人間から「いいグループホームがありますよ!」とおすすめされれば、それは説得力があるでしょう。

もちろん、ただおすすめして終わりでななく、見学のさい同行したり、悩むご家族を励ましたり、時には一緒に泊まる事までお手伝いしよう、と考えて実践してきました。

このようにやる事はたくさんあります。そこまでして、ようやく実現するのです。ご家族様にとっては、それほど悩むことなのでしょう。

それでも我々福祉に携わる人間にとって、利用者様の人生に関わり、そのお力になれる事は、大変な喜びです。それがたとえ、自身が直接提供していないサービスであってもです。

これまで私は、ご家族に急に不幸が起こり、ひとりぼっちになってしまった方や、行動障害が激しすぎて家族が疲弊し、結局地方の入所施設に行ってしまう方を多数見てきました。

だから、利用者さんやその家族に悲しい思いをしてほしくない。自身が関わった利用者さんの、誰も遠くに行ってほしくない、という気持ちは強く持っています。

ですからこれから先も、らしえるの余暇支援をご利用いただく方には、積極的にご家族がいつでも逢いにいける、この地域での入居をおすすめし、ご縁をつなげられたら、と考えております。

ちなみにこの「誰も遠くに行ってほしくない」という言葉ですが、もともとこれは、私が「心の師匠」と仰ぐ方が、常に公言している言葉になります。

(いつかその方の事も、ブログに書けたらと思っていますが、それはまた別の機会に)

最後までお読みいただき、ありがとうございます。