一般社団法人らしえる

卒業、そして次のステージへ

皆様こんにちは。

らしえる代表理事の伊藤雄一です。

今回は「卒業」のお話。

いまから約ひと月まえの3月7日。高3だった私の次男の息子は、地域の特別支援学校にて、卒業式を迎えました。

当日は出席されていらした、多数の親御さんも涙、涙、涙で、私も「当日は泣くまい」と決めていましたが、全然ダメでした。

開始10分くらいですぐに崩れました(早かったです・・・)

卒業生の皆様は、とにかくご立派でした。

彼らがしっかりと花道を歩かれ、檀上にて卒業証書を授与される姿は、当然、涙無くしては見れないものでした。

いろいろ不安を抱えながら、地域の支援学校に通い始めた過去の日。

学校でも、ご家庭でも、ひとりの人間が成長していく中には、実にさまざまなドラマがあった事でしょう。

そういった事が、一気にこみあげてくるのがこのタイミングですよね。

私も、次男が花道を堂々と歩く姿を見た時は、もう止まらず涙がこぼれ落ちました。

しかし、お子様方の成長をもっとも感じたのが、その後の謝恩会の時間でした。

どうしてかと言いますと、皆様卒業式の後ですから、それなりに疲れているかと思いました。きっと不穏になる方だっているだろうなあ、と思っていたのです。

しかしその時間、少なくとも私が見る限り、そういった方はおりませんでした。

それどころか、皆一体になって談笑したり、写真を撮ったりしながら、実に伸び伸びと、祝いのひと時をすごされていたのです。

その姿を見て「ああ・・・子どもたちはいつの間にか、こんなにも立派に成長していたんだなあ・・・」と衝撃に近いほどの感動を得ました。

私事恐縮ですが、うちの次男はかつて、それはそれは多動で、このような会合で一時間も座っているのは到底無理でした。

しかし当日は穏やかに座り、皆と一緒に写真を撮ったり、先生方からお声をかけていただいておりました。

もちろん彼は、既に幼少期ではなく、高校生です。これまで多くの大人が関わってくださった結果、落ち着いたことは間違いないでしょう。

しかし一方で、彼自身のたゆまぬ努力によって、この落ち着きを得た事も間違いありません。

当日参加されていらした全ての生徒様が、そうだったと確信しています。

皆様が、ご自身で頑張られた結果、この日この時間の落ち着きがあったと思うのです。

私には、彼らがこの時間、自らの振る舞いによって「ねえ気づいてる?僕らこんなに成長したんだよ!」と言ってくれているように見えたのです。

それに気づいた時、まさしく心を打たれました。それはほんの須臾の間でしたが、私自身、一生忘れられない想い出となりました。

それから、うれしい事がありました。外で卒業生を見送る花道の中に、なんと小等部で関わってくださった先生方がいらしていたのです。

彼らは寒い中、ただ静かに、自身が成長に関わった生徒を見送るためにだけ、この日、この時間にいらしてくださいました。

中には、北九州に越したにも関わらず、駆けつけてくださった先生もいらっしゃいました。

これらの先生にご一緒いただいて、うちの次男も本当に幸せだったと思います。

もちろん次男とも対面し、照れながらも、ご挨拶を交わす事が出来ました。

この場を借りて、先生方に心からの感謝を述べたいと思います。ありがとうございました。

こうして、子ども達は心ある大人たちの支援を受け、立派に学校から巣立っていきました。

さあ、これから彼らは卒業後の人生、いわゆる「人生の第二コーナーへ突入」といったところでしょう。

らしえるも微力ながら、余暇というフィールドでご一緒して参ります。卒業式を経て、私も新たな気持ちで業務にまい進して参ります。

最後までお読みいただき、有難うございます。